手軽に石の意匠が手に入るモエンアート

窯業系サイディングのバリエーション

外装材と言えばサイディングが有名です。サイディングには窯業系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディング、金属系サイディングなどの種類があり、それぞれに長所がありますが、住宅外装シェアの70%を占めているのは窯業系サイディングです。サイディングはサイディングボードとも呼ばれる板状のもので、建物の骨格に貼り付け、つなぎ目をシーリング材でつないでいきます。つまり、基本的にサイディング材はそのまま外壁を形成します。

モエンは窯業系サイディングに分類される建材で、ニチハ株式会社の登録商標となっています。モエンとは模様付けを施したパネルのことで、ニチハ株式会社にはモエン○○という名称の商品が多数存在。モエンの素材を下地とすることで、吹き付け塗装などにより簡単に模様のある壁が手に入ります。フラット板にコテ塗りで模様を付ける場合は職人の腕によって仕上がりが左右され、価格も高くなる傾向があります。モエンであればコストを押さえることができます。また、技術革新により、限りなく本物の石材等に近い色柄や風合いに近い外装を実現することができます。

モエンシリーズのラインナップとしては、継ぎ目が目立たない「モエンエクセラード(グリニッジ18シリーズ)」、国産木材チップを利用しセルフクリーニング機能も備えた「モエンエクセラード」、アクセントにもベース柄にもマッチする「モエンサイディングS」、安定した品質と強度を誇る「モエンサイディングM・W(Mは一般地域向け、Wは寒冷地域向け)」があります。

他のモエンシリーズと比べて「モエンアート」は少し変わっています。「モエンアートLS」はサイディングボードではなく、接着施工による擬石材なのです。このため板、せっこうボード、モルタル(外装)、ケイカル板(内装)、コンクリート壁(内・外装)など様々な下地材への施工が可能となっています。外装だけでなく、内装にも用いることができるのです。深くてシャープなテクスチャーを実現しており、エージング塗装を重ねることでインパクトの強い意匠を実現できます。

「モエンアートマスターシリーズ/モエンアート」は金具留め工法により工期を短縮できます。金具による浮きが目立ちにくいだけでなく、震度7にも耐えられる耐震性を備えています。意匠はシャープなエンボスと三次元の陰影を実現しています。また、耐凍・耐候性にも優れています。
なお、モエンアートシリーズはすべて変色・褪色10年保証、製品保証を実施しています。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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