失敗しないDIY塗装、セルフ塗装について

“適当な塗装”は必ず失敗する!

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「家のことで、できるところは自分でできるようになりたい」という希望を持っていらっしゃる方のために、今回は自分で簡単な塗装を行う際の注意点をご紹介します。

まず、大事なのは下地調整です。例えばバルコニーのウッドデッキにカビが生えていたりした場合は、サンドペーパーで丁寧に除去します。

下地調整が終わったらゴミをきれいに片付け、塗料で塗っていきます。注意すべきは塗料の選定です。ウッドデッキであれば、木目が活きるように浸透するタイプの塗料が良いでしょう。木材が呼吸でき、透湿性も高い塗料です。浸透させる塗料の場合はあまり厚みを持たせないように、硬めの刷毛で薄く伸ばして染み込ませるようにします。自然素材から抽出した塗料の場合、人体に影響が少ないというメリットがあります。染色系の塗料は基本的に下塗り剤が要らないので、2回塗りになります。

塗料には耐用年数があります。陽の当たり方などによっても異なると思いますが、色が薄くなるなど、劣化が始まったら塗り替えを検討されると良いでしょう。

塗装のポイントとしては、木目に沿って塗料を塗ること。ムラができないように、刷毛は同じ方向に流すようにします。行ったり来たりすると、重ね塗りした部分だけ濃くなってしまいます。最後は刷毛目が出ないように、木目に沿って刷毛を通します。塗り過ぎた場合は少し拭き取りましょう。塗料は厚く塗り過ぎると、固まる時にひび割れてしまいます。特に染色系塗料は染み込ませる塗料なので、あまり表面に塗料が残るのは良くありません。初めての人は厚く塗りがちなので、気を付けましょう。2回塗りしますから、最後はきれいに仕上がります。何度も刷毛に塗料を付けず、最初に乗せた塗料を塗り伸ばすイメージで行うとうまくいきます。しっかりと乾かしたら、2回目の塗装を行います。

一般的に言って、塗装は適当に行うと失敗します。例えば、知識のない人がウッドデッキを塗装したとします。その際に表面で固まるタイプの塗料を塗ったとすれば、それだけでウッドデッキは台なしになってしまうのです。しかも、浸透しないタイプの塗料はすぐに剥がれてしまいます。そうなったら、前の塗膜全体を剥がす作業をしないと塗り直しもできません。大変な労力がかかりますし、塗料代も無駄になります。

プロとアマチュアでは技術・知識・経験に差があることを覚えておき、自分で行う場合は万全の準備を心がけましょう。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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