リフォームの“正しい”順番その1

二度手間をなくすための基礎知識

太陽光発電

リフォームをする時に順番を間違えてしまうと二度手間になり、お金が余計にかかるということになってしまいます。今回はリフォームの正しい考え方をQ&A方式でご紹介します。

Q. 太陽光発電の設置と屋根のリフォーム、どちらが先?

必ず屋根のリフォームをしてから太陽光発電の設置を行ってください。少し考えればわかりますが、太陽光発電の設置をしてから屋根のリフォームをしたのでは、一度太陽光発電設備を取り外さなければならなくなってしまいます。また、太陽光発電の業者の中には、太陽光発電設備を設置したいがために、屋根が傷んでいても見て見ぬ振りをする所もあるようです。5年に1回は屋根を専門家に診てもらうか、押し入れの上を開けて屋根裏に雨染みがないか、確認しておいた方が良いでしょう。

答え:屋根のリフォームから行うべき。

Q. 家の内側の工事と家の外側の工事、どちらが先?

基本的には外側から先に工事を行うべきです。暴風雨などの際に、横から水が浸入してくるのが家にとって一番良くないので、まずは外の備えが求められます。
もっと言えば、一番先に行うべきは耐震診断です。耐震診断を行って壁などの補強が必要になれば、外側から工事を行うことになります。また、壁の補強が必要になっても、内側から工事できない場合もあります。耐震診断を行った場合は、家の外側から補強する必要があるのかどうかを確認しましょう。これを怠ると、最悪の場合、塗装工事が終わった後でもう一度壁を壊して工事することになってしまいます。平成12年に「壁の配置バランス」というのが決まっていますので、耐震診断をしたらどの壁に補強工事が必要なのか確認することです。
内装に関しては、最近ではリビングキッチンが増えています。昔はキッチンとリビングは別物だったのですが、間仕切りを取り払ってリビングキッチンにする工事が増加しているのです。この場合も、先に耐震診断を行ってどの壁を補強するのか確認しておかないと、二度手間になってしまいます。当然、お金も余計にかかります。ユニットバスを設置する場合も同様です。まずは耐震診断を行い、補強の必要がある場合は先にやっておいた方が賢明です。
耐震診断に対しては、自治体から補助金が出る場合もあります。「予算がないから、内装までは無理かな」とあきらめず、自治体の機関や自治体のホームページで確認してみましょう。

答え:家の外側から行うべき。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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