ゲリラ豪雨に備えておこう

ちょっとした準備で被害は防げる

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ここ数年はゲリラ豪雨が増えてきましたが、ゲリラ豪雨は人間だけでなく、建物にも大きな影響を及ぼします。

ゲリラ豪雨は短時間に降る、突発的で局地的な豪雨です。お子さん達には、学校からの帰り道にゲリラ豪雨に遭った場合は雨宿りをして、あまり動かないように指導しましょう。道路が冠水しても、短時間で水が引くこともあります。また、勢いよく水が流れてくるとマンホールの蓋が浮き上がることがあります。マンホールの蓋がずれていても道路が冠水していると気づかないことがあるので、お子さん達には注意を促しておきましょう。できれば保護者の方は一度通学路に危険な所がないかチェックしておきたいところです。

ゲリラ豪雨ではアンダーパス冠水が起こることもあります。道路が鉄道などと交差する場合、道路が地盤よりも低く作られていることが少なくありません。雨が一気に降るとこのアンダーパスに水が溜まるのですが、帰路を急ぐ自動車が無理に通ろうとして水の中で止まってしまうことがあります。普段からアンダーパスの場所を確認しておき、ゲリラ豪雨の時は迂回しましょう。

地域によってはハザードマップを作成しているので、役所などに行ってもらってきておくと良いでしょう。震災時の避難場所なども確認しておいてください。

地盤面より低い位置に家が建っている場合は水が流れ込んでくる可能性があります。プランターを並べてレジャーシートを巻いたりすれば、土のうの代わりになります。ビニール袋に水を溜めて口を縛ったものも土のう代わりに使えます。特に玄関が半地下になっているお宅はゲリラ豪雨の影響をモロに受けます。前もって土のうなどの対策を準備しておくのが良いでしょう。

水かさが上がると、家の周りに設置された防水コンセントが漏電する場合があります。ゲリラ豪雨が予想されたらすぐにブレーカーを落とせるように、ブレーカーの位置を確認しておきましょう。家財道具は高い所に移しておきましょう。

雨漏りが起こった場合は、修理に火災保険が適用されるケースもあります。風災害等で認められる場合があるので、保険の内容も確認しておきましょう。床上浸水が起こると畳などを取り替えねばなりませんが、これも保険が適用される場合があります。雨漏りが起こったら、その箇所を写真に撮っておきましょう。保険会社に証拠として提出する必要があります。

マンションの場合は大きな電源部分に雨漏りがないか確認する必要があります。地下部分も水が浸入してくる場合があります。
ベランダも注意が必要です。通常であれば、多少のゴミがあっても流れますが、ゲリラ豪雨の場合は一気に排水口が詰まってしまうことがあります。するとオーバーフローを起こし、室内に水が浸入したりするのです。ベランダは常にきれいにしておきましょう。朝の天気予報でゲリラ豪雨が予想されたら、ベランダの排水口をチェックしておくことです。

☆☆バスター矢野のワンポイントアドバイス☆☆

建築の世界には、様々な資格を持ったスペシャリストがいます。
ご相談が多い屋根・外壁については、外装劣化診断士や外装劣化調査診断士がスペシャリストです。他にも耐震関係のスペシャリストや雨漏り診断士、防犯設備士、増改築相談員といった資格があります。増改築相談員は10年以上リフォーム工事に携わった人だけが挑戦できる資格です。リフォームの際はこのようなエキスパート達に相談してみると良いでしょう。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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