夏休みはリフォーム・DIYに最適な期間

犬小屋でも塗装でこれだけ変わる!

犬小屋

今回は夏休みシーズンなので、親子でできるリフォームやDIYについて解説します。
私はスタジオに小型犬用の犬小屋を持ち込んだことがあります。夏休みにお父さんと子供さんが作るのにちょうど良い例としてご紹介したのですが、実はこの犬小屋は「プロ仕様」の一品。犬小屋ではありますが、プロが塗装した家の凄さがわかる立派な「家」だったのです。

この犬小屋の屋根は紺色、壁はグレーに塗ってありましたが、実は屋根には遮熱塗料が使われていました。夏に外で飼っている犬を見ると、小屋から出て日陰で寝そべっていることも多いですね。たぶん、小屋の中が暑いから日陰に避難しているのでしょう。遮熱塗料を使うと、表面温度は20~30℃下がります。小屋の中も3~4℃違ってきます。これならワンちゃんも快適でしょう。鉄板に光を当てて一般塗料と遮熱塗料で実験すると、10℃くらい差が出ます。触ってみると、一般塗料の方はとても長く触っていられない熱さになっていますが、遮熱塗料の方は掴んでも全然平気です。極端な例を挙げれば、夏場の屋根は非常に高温で、裸足ではとても歩けませんが、遮熱塗料で塗装していれば歩けます。

一般の方が犬小屋などに挑戦する場合でも、最近ではホームセンターで遮熱塗料を入手することができますので、検討してみてはいかがでしょうか。もちろん、家の屋根、直射日光が当たる箇所にも使うことが可能です。

この日の収録では、外壁の模型も持ち込んで検証しました。この外壁には抗菌処理がされたSIAA取得塗料「GRAREVO(グラレボ)」が塗られていました。カタログにも「SIAA」と記載があります。SIAAとは、適正で安心できる抗菌・防カビ加工製品の普及を目的として、抗菌剤・防カビ剤および抗菌・防カビ加工製品のメーカー、抗菌試験機関が集まってできた団体の名称です。

もう一つ、「GRAREVO」には親水性という特徴もあります。親水性がある塗料を用いると、外壁に付いた汚れを雨が洗い流してくれます。一般的な塗料は仕上がりがつるつるしていますが、親水性塗料はザラザラしています。霧吹きで水をかけて実験してみると、一般的な塗料は撥水性なので水滴になりますが、親水性塗料はすぐに流れ落ちます。撥水性塗料では車のボディのように水滴が転がっていくので、外壁の汚れを乗り越えてしまいます。親水性塗料では水がへばりつくので、付いたゴミを雨が降るたびに洗い流してくれるのです。壁に墨汁を付けて水をかけてみると、撥水性塗料では墨汁が筋になりますが、親水性塗料ではあっという間に流れ落ちます。

親水性塗料を使えば外壁を長く綺麗に保つことができます。工事費まで含めると、親水性塗料は一般塗料の1.3~1.5倍の予算が必要ですが、家のメンテナンスのことを考えれば十分選択肢に入るでしょう。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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