美観・機能回復となる外装リフォーム外壁工事

“家に無関心”は“無責任”!?

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斉藤リョーツさんのお宅を診断した際は、外壁だけでなく、屋根も診させていただきました。
斉藤さんのお宅の屋根には磁石がくっつきました。これはガルバリウム鋼板の特徴です。しかも加工品だったので、改めて塗装する必要がないタイプのものでした。錆も出ておらず、樋を見てもゴミが詰まっていなかったので、屋根には問題がないと判断しました。

問題は外壁でした。一部のサイディングボードは浮いてしまい、動くようになっていました。隙間が空き、下地のスポンジが見えている状態。おそらく、かなり雨水が浸入していたと思います。以前に斉藤さんご自身で補修をしたこともあったようですが、適正な材料を使わないと効果がすぐになくなってしまいます。

ベランダでは斉藤さんが笠木周りの外装を剥がしてみたところ、見えなかった鉄骨部分に錆がびっしりと発生していました。鉄骨が錆で膨張していて、穴が空いている所もありました。シーリングもすでに劣化していて、簡単に手で切ることができました。本来水が入ってはいけない所に浸水すると、内部から家を浸食する場合があるのです。

斉藤さんは「振り返ってみると、家のことに興味を持っていなかったのだと思います。無責任だったと反省しました。家のひどい所を見られるのは恥ずかしい。でも、そこを超えてきちんと補修することが大事なんですね」とおっしゃっていました。特に見えない所で劣化が進んでいる場合は、診断を先延ばしにしてリフォームが後手に回ってしまう場合があります。

実際の外壁工事が始まると、日中は仕事の関係で工事の担当者とあまり顔を合わせない人も多いと思います。斉藤さんのお宅の外装リフォームを手掛けたプロタイムズ総研の現場革命部では、「塗り替え交換日記」を使って現場と家主さんの間で情報を共有していました。この日記には1日に行った作業の流れ等が書き込まれており、家主側も要望等があれば書いて伝えることができます。斉藤さんが家にいる時も、デジカメでその日の作業内容をすべて撮影しておいて見せてくれていました。斉藤さんは「とても安心できた。作業も非常に丁寧で、何だか私も家に一段と愛着が湧きました」と感心されていました。

カビの生えたウッドデッキも、丁寧な下地処理を行って塗装し直したので、きれいに生まれ変わりました。斉藤さんはウッドデッキの寿命を延ばすためにもこれからはまめに塗装をする、とおっしゃっていました。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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