住宅リフォーム業界のイノベーション(CADや新建材)

CADや新建材でリフォーム界は様変わり

「リフォームと言えば、大工事。いちいち引越をして行うイメージがあるのですが、最近はそうでもないと聞きました。リフォームの今と昔で大きな変化があるのでしょうか」というご相談を受けました。

工事の質自体は昔より向上していると思います。昔はリフォームと言うと建築から外れるようなイメージがあり、ほとんど大手は参入していませんでした。ところが今はエコの時代です。リフォームが大事だ、リフォームはいいぞ、という言葉が聞かれるようになり、新築が減ってきています。それでハウスメーカー系の大手もリフォームを手掛けるようになったのです。

リフォームも“試着”する時代になったと言われます。服は試着が当たり前なのに、なぜリフォームではなかったのか。実は、以前はCADシステムがなかったのです。最近では単なる3Dではなく、バーチャルで建物の中に入り、中から完成した姿が見られる時代になっています。壁紙や部屋の雰囲気など、具体的なイメージを持つことができます。昔は展開図やパース図などを書くのが精一杯でした。だから業者任せ、大工さん任せにならざるを得なかったのです。出来上がりがイメージと違う!というケースもけっこうありました。CADを使えば、納得した上でリフォームを始めることができます。

また、最近は低コストを求めて相見積もりを取ることが多くなっています。企業側もコスト削減に力を注いでいますね。多能工が増えているのもコストのためです。以前は大工さんは大工さん、クロス屋さんはクロス屋さんという具合に業種で分かれていたのですが、例えばキッチンではガス工事、住設機器屋さん、大工さん、電気屋さんなどが入ります。6業種くらい必要なのですが、この人達が一度に工事することはできません。ならば、大工さんが電気工事の免許を取って電気工事をやってはどうか、いやいやクロス工事もできますよ、という具合に多能工が増えてきたのです。多能工がいれば、人件費や待ち時間などを削ることができ、工期も短くなります。

☆☆バスター矢野のワンポイントアドバイス☆☆

夏から秋にかけては、窓を開けて寝る人も多いのではないかと思います。その場合は忍び込まれないように注意しましょう。

泥棒には空き巣・居空き・忍び込みの3種類があります。最近では空き巣は減っているのですが、居空きと忍び込みは人がいるのに入ってくる泥棒のこと。特に一人暮らしのご高齢の方や女性の方は窓を閉めて寝た方が賢明です。防犯ブザーを枕元に置いておくのも良いでしょう。とっさには声が出ない時もあります。
特に暑いのが涼しくなる時間帯・時期は緊張感がゆるみがちです。くれぐれも油断しないようにしましょう。

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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