水の浸入や壁の汚染を防ぐ『唐草』

雨仕舞用金物

唐草模様と言えば、蔦植物や葉や茎が伸びたり絡んだりしているところを図案化したもの。一方、軒先などに取り付けられる板金のことを「唐草」と呼ぶことがあります。この似ても似つかぬ両者にどういった関連があるかは、「軒先水切」の項目で説明しました。

唐草は雨仕舞用金物の一種で、庇の先端や窓の下枠部分に取り付けることで水の浸入や壁の汚染を防ぎます(雨水が外壁などを伝う作りにしてしまうと、それだけ汚れやすくなります)。

雨仕舞いとは単なる防水ではなく、雨水を適切にコントロールして受け流し、一つ所に残留させない知恵のことです。今回は雨仕舞用金物についてご紹介します。

・防水層端末押え
雨漏りは屋根でばかり起こるわけではありません。雨漏りの発生部位を調査すると、屋根の谷板金や棟、トップライトに次いで多いのが外壁からの雨漏りだと言います。防水層端末押えは防水層を押さえ込んで固定する雨仕舞材。メーカーによって様々な種類があり、本体を壁の上に固定した上からシーリングを施し、さらにその上からキャップを被せるなど、雨水が浸入しにくい工夫がなされています。

・アングル類
断面がローマ字の「L」の形をしている鋼材をアングル(山形鋼)と呼びます。防水層端末押えもアングル類に分類されることがあります。

・取り付けビス
雨仕舞材の金物を固定するビスにも様々なものがあります。アルマイト加工で耐候性・耐食性を高めたものや作業性に配慮した軽量なもの、ALC(軽量気泡コンクリート)に使えるものも存在します。

・水切り材
軒先や窓の下枠だけでなく、壁部の立ち上がりやパラペットなど、様々な部分に対応した水切り材が開発されています。

・棟板金など
棟板金など、名称に「水切り」が入っていない金具でも水切りの機能を持っているものがあります。

雨仕舞いで重要な3つの部材

先にも触れましたが、住宅の防水においては防水層(防水紙など)が重要な役割を果たします。雨仕舞いを行う場合、よく見られるのは外側に水切りの機能を持った金具を設置し、その下に防水紙などを敷くやり方です。

また、水切り金具と防水紙などの隙間から雨水が浸入してきてはいけないので、シーリング材を充填することがあります。水切り金具・防水紙等・シーリング材は雨仕舞いで重要な役割を果たす部材だと言えるでしょう。

なお、ここで紹介した金具類にはガルバリウム鋼板やアルミなど、錆に強い金属が使われるようになっています。

(参考:サイト「街の屋根やさん東京」

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[コラム著者]矢野克己
矢野克己
一般社団法人市民住まい向上委員会代表理事、「住まいのトラブルバスター」(ラジオ日本)パーソナリティ。主な経歴として建設業界30年、建物診断約7,000棟以上、施工実績約4,000棟、セミナー・相談会等の講演や研修等実績300回以上。
市民住まい向上委員会とは「防犯・防災・住宅性能の向上等を一般市民に対し普及、支援活動を行う」事を目的として活動する非営利団体で、安全で安心して暮らせるような住まいの実現を目指し、啓発活動やセミナー講演、イベントなどを行うだけでなく、相談会・メール相談・面談なども行っております。

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